Columnコラム

再建外科とは?形成外科が解説する組織欠損の治療と再建方法

再建医療の基礎

高月整形外科病院・形成外科が解説する、組織欠損を機能と見た目の両面から回復する治療

手術、外傷感染などによって体の一部の組織が失われると、単に「傷ができた」という状態にとどまらず、機能障害整容面の変化が生じることがあります。たとえば、皮膚だけでなく、皮下組織、筋肉、骨、血管、神経などが欠損した場合には、見た目の問題だけでなく、発語嚥下歩行手足の動きなど、日常生活に直結する機能にも影響が及ぶ可能性があります。

このようなときに重要になるのが、失われた組織を医学的に補い、できるだけ自然な形で機能の回復見た目の回復の両方を目指す再建医療です。形成外科は、体表や軟部組織の異常に対して、単なる閉創ではなく、生活機能と整容性を両立させる視点で治療を行う診療分野です。特に再建外科では、欠損の原因、範囲、深さ、周囲組織の状態、局所の血流、感染の有無、そして患者様の全身状態まで総合的に評価し、一人ひとりに適した治療方法を検討します。


再建医療で重要になる考え方

原因・メカニズム・治療方法を整理して考えることが大切です

組織欠損が起こる背景はさまざまです。代表的なものとしては、皮膚がん切除後の欠損乳がん術後の乳房再建頭頸部がん術後の欠損外傷による欠損感染による組織壊死などが挙げられます。これらは同じ「欠損」に見えても、なぜ起きたのかという原因と、どの層まで組織が失われているのかというメカニズムによって、必要な治療は大きく異なります。

たとえば、皮膚だけの浅い欠損であれば植皮が選択肢になることがありますが、筋肉や骨、血流の問題を伴う欠損では、皮弁を用いた再建が必要になる場合があります。また、がん切除後の再建では、根治性を損なわないことが前提となり、感染後の欠損では、まず感染コントロールを優先しなければならないこともあります。このように、再建医療は単に「足りない組織を埋める治療」ではなく、欠損の背景を正確に見極めたうえで、機能整容の両面から再構築する医療です。


高月整形外科病院・形成外科の視点

機能回復整容改善の両立を目指して治療方針を考えます

高月整形外科病院・形成外科では、再建医療を必要とする患者様に対し、単に創部を閉じることだけを目的とせず、その後の生活まで見据えた評価と治療提案を重視します。診察では、次のような点を丁寧に整理することが重要です。

欠損の原因がん外傷感染など)
欠損の範囲と深さ(皮膚のみか、筋肉・骨まで及ぶか)
局所の血流状態
感染の有無
周囲組織の状態(瘢痕、放射線照射後、硬化など)
機能障害の内容嚥下発語歩行、手の動きなど)
全身状態(栄養状態、糖尿病、喫煙歴、免疫状態など)
再建の目標機能優先整容優先、またはその両方)


本記事で解説する内容

再建医療の全体像を、専門的かつ分かりやすく整理します

本記事では、高月整形外科病院・形成外科の視点から、再建医療の基礎知識をはじめ、代表的な欠損の原因、そのメカニズム、一般的な治療方法について、分かりやすく整理して解説していきます。がん手術後の欠損、外傷後の変形、感染後の組織損傷などに不安を感じている方が、治療の考え方を理解するための一助として、ぜひ参考にしてください。


再建外科とは

機能と見た目の回復を目的とした形成外科治療

再建外科とは、がん手術や外傷、感染などによって失われた皮膚・筋肉・骨などの組織欠損を医学的に補い、身体機能整容(見た目)の両方を回復することを目的とした医療分野です。

単に傷を閉じる治療とは異なり、生活に必要な機能を守りながら、できるだけ自然な外観を再現することが重要になります。こうした治療は形成外科の重要な役割の一つであり、欠損の原因や範囲、周囲組織の状態を総合的に評価したうえで治療方針が決定されます。

高月整形外科病院・形成外科では、再建治療を検討する際に、患者様の生活機能や整容面への影響を丁寧に評価し、個々の状態に合わせた治療方法を提案しています。


再建外科の定義

組織欠損を医学的に再構築する専門医療

再建外科は、がん手術後や外傷後などに生じた組織欠損を修復し、日常生活に必要な機能を回復させることを目的とする専門的な医療です。

特に以下のような状況で再建治療が必要になることがあります。

がん手術後の組織欠損
交通事故や外傷による組織損傷
感染や壊死による皮膚欠損
広範囲の皮膚・軟部組織欠損

再建治療では、皮膚移植(植皮)や皮弁手術などを用いて、失われた組織を補いながら機能回復を目指します。


再建外科の2つの重要な目標

機能回復と整容改善を同時に目指す治療

再建外科では、単に欠損を覆うだけではなく、次の2つの目標を重視します。

身体機能の回復
自然な外観の回復


身体機能の回復

呼吸・嚥下・発語など生活機能の維持

欠損が起こる部位によっては、呼吸嚥下発語歩行手足の動きなどの重要な生活機能に影響が出ることがあります。

そのため再建外科では、単に皮膚を覆うのではなく、筋肉や骨の構造も含めて再構築することで、可能な限り機能の回復を目指します。


自然な外観の回復

整容改善による心理的負担の軽減

体表の欠損や変形は、患者様にとって心理的な負担となることがあります。再建外科では、機能回復だけでなく、できるだけ自然な外観を取り戻すことも重要な治療目標とされています。

整容面の改善は、患者様の生活の質(QOL)や社会生活にも大きく関わるため、形成外科医は機能と整容の両面を考慮した再建方法を選択します。


再建外科で行われる主な治療方法

植皮・皮弁などの再建手術

再建治療では、欠損の状態に応じてさまざまな手術方法が用いられます。

主な方法として次のようなものがあります。

植皮(皮膚移植)
皮弁手術(血流を保った組織移動)
骨移植や軟部組織再建

これらの治療では、患者様自身の組織を移植または移動させることで、欠損部を補いながら機能回復と整容改善を図ります。


高月整形外科病院・形成外科の役割

組織欠損に対する専門的評価と再建治療

高月整形外科病院・形成外科では、がん手術後の欠損や外傷後の組織損傷などに対して、専門的な評価を行いながら再建治療を検討します。

欠損の原因や範囲、周囲組織の状態、患者様の全身状態などを総合的に判断し、機能回復整容改善の両方を目標とした治療計画を立てることが重要です。


皮膚がん切除後の再建

腫瘍の完全切除によって生じる組織欠損への形成外科的対応

皮膚がんの治療では、最も重要なのはがん細胞を確実に取り除くことです。そのため、腫瘍そのものだけでなく、再発を防ぐ目的で周囲の正常組織を含めて切除する必要があります。こうした治療によって、皮膚や皮下組織の一部が失われることがあり、その結果として組織欠損が生じる場合があります。

このような欠損に対して、失われた皮膚や軟部組織を医学的に補い、機能と外観を回復させる治療が再建外科です。高月整形外科病院・形成外科では、腫瘍切除後の欠損に対して、欠損の大きさや部位、周囲組織の状態などを総合的に評価し、適切な再建方法を検討します。


皮膚がん切除で欠損が生じる理由

腫瘍の完全除去を優先する治療原則

皮膚がんの治療では、再発を防ぐために安全域(マージン)を含めた切除が必要になります。これは、目に見える腫瘍だけでなく、その周囲に広がっている可能性のあるがん細胞も取り除くためです。

そのため、次のような理由で皮膚や軟部組織の欠損が生じることがあります。

がん細胞の完全除去が最優先となるため
安全域を含めた広範囲切除が必要になるため
顔面や頭部では皮膚の余裕が少なく欠損が目立ちやすい

特に顔面では、皮膚の伸展性が限られているため、単純に縫合することが難しい場合があります。そのため、欠損部位の状態に応じた再建手術が必要になることがあります。


皮膚がん切除後の再建方法

欠損の範囲や部位に応じて選択される再建手術

皮膚がん切除後の再建では、欠損の大きさや深さ、周囲の皮膚の状態などを評価しながら、適切な治療方法を選択します。代表的な方法には次のようなものがあります。

植皮(皮膚移植)
皮弁手術(血流を保った組織移動)
局所組織を利用した再建

植皮は、体の別の部位から採取した皮膚を移植する方法で、比較的広い皮膚欠損に対して行われることがあります。一方、より自然な形態を再現する必要がある場合には、皮弁手術が検討されることがあります。


皮弁手術の特徴

血流を維持した組織移動による自然な再建

皮弁手術とは、血管を保ったまま皮膚や皮下組織を移動させ、欠損部を覆う再建方法です。この方法では移動した組織に十分な血流が維持されるため、組織の生着が安定しやすく、機能的にも自然な形態を再現しやすい特徴があります。

皮弁手術にはさまざまな種類があり、欠損部位や大きさに応じて

局所皮弁
区域皮弁
遊離皮弁

などの方法が選択されます。これにより、組織の強度自然な外観の両方を考慮した再建が可能になります。


高月整形外科病院・形成外科での評価の考え方

欠損の状態を総合的に評価した再建治療

皮膚がん切除後の再建では、欠損の大きさだけでなく、周囲組織の状態や患者様の全身状態なども重要な評価項目になります。

高月整形外科病院・形成外科では、次のような要素を総合的に評価しながら再建方法を検討します。

欠損の範囲と深さ
局所の血流状態
周囲組織の柔軟性や瘢痕の有無
感染や炎症の有無
整容面への影響

これらを踏まえて、患者様の生活機能と外観の両方を考慮した再建治療を行うことが重要になります。


乳がん術後の乳房再建

身体的・心理的回復を目指した形成外科治療

乳がんの治療では、腫瘍の進行度や治療方針に応じて乳房切除術が行われることがあります。乳房は身体の外観だけでなく、体のバランスや患者様の心理面にも大きく関わる部位であるため、手術後に形態の変化に悩まれる方も少なくありません。

このような状況に対して、失われた乳房の形態を医学的に再構築する治療が乳房再建です。高月整形外科病院・形成外科では、乳がん術後の患者様に対し、身体的な回復だけでなく心理的な安心感にも配慮しながら、患者様の希望や全身状態を踏まえた再建治療を検討します。


乳房再建が検討される背景

乳房切除による身体構造の変化

乳房は皮膚・脂肪組織・乳腺から構成されており、乳がんの手術ではこれらの組織が部分的または全体的に切除されることがあります。

その結果、次のような変化が生じることがあります。

乳房の形態の変化や左右差
胸部の身体バランスの変化
姿勢や衣服の着用時の違和感
心理的負担の増加

このような背景から、乳房の形態を再建することで身体的なバランスを整え、患者様の生活の質を向上させる治療が重要になります。


乳房再建の主な方法

患者様の状態に応じて選択される再建手術

乳房再建にはいくつかの方法があり、患者様の体型、既往歴、放射線治療の有無などを考慮して治療方法を選択します。代表的な方法には次のようなものがあります。

インプラントによる人工物再建
自家組織(皮弁)による再建

インプラント再建では、医療用の人工乳房を用いて乳房の形態を再現します。一方、自家組織再建では、患者様自身の組織を利用して乳房を再建します。

自家組織再建では、次のような部位の組織を利用することがあります。

背中の筋肉や皮膚(広背筋皮弁)
腹部の皮膚や脂肪組織

また、患者様の状態によっては段階的に再建を行う方法が選択される場合もあります。


乳房再建の治療目標

身体機能と心理面の両方を支える再建医療

乳房再建の目的は、単に見た目を整えることだけではありません。形成外科では、次のような要素を総合的に考慮しながら治療を行います。

乳房の形態回復
身体的バランスの改善
心理的な安心感の提供
生活の質(QOL)の向上

乳房の形態が回復することで、患者様が日常生活をより自然な形で送れるようになることが期待されます。


高月整形外科病院・形成外科の再建医療

患者様一人ひとりに合わせた治療方針

高月整形外科病院・形成外科では、乳房再建を検討する際に、患者様の体の状態や生活環境、治療歴などを総合的に評価します。

乳房再建は、機能整容の両面を大切にする形成外科の代表的な治療分野の一つです。患者様一人ひとりに適した再建方法を検討し、身体的回復だけでなく心理的な安心にもつながる医療を提供することが重要とされています。


頭頸部がん術後の機能再建

発語・嚥下など生活機能を守る形成外科治療

頭頸部がんの治療では、腫瘍の進行度に応じて舌、口腔、咽頭、顎などの組織を切除する手術が行われることがあります。これらの部位は、呼吸嚥下(飲み込み)発語(会話)といった生活に欠かせない機能に深く関わるため、手術後の組織欠損は日常生活に大きな影響を及ぼす可能性があります。

このような場合に重要になるのが、失われた組織を医学的に補いながら機能の回復を目指す再建外科です。高月整形外科病院・形成外科では、頭頸部の構造と機能を総合的に評価し、患者様の生活機能を維持することを重視した再建治療を検討します。


頭頸部が担う重要な機能領域

生命維持と日常生活に関わる複合的な機能

頭頸部は、身体の中でも多くの重要な機能が集中している領域です。腫瘍切除後の再建では、単に形態を修復するだけでなく、これらの機能をできるだけ回復させることが重要になります。

特に重要とされる機能には次のようなものがあります。

呼吸機能の維持
嚥下(飲み込み)機能
発語(会話)機能

たとえば舌や咽頭の一部が切除された場合、食物を飲み込む動作や発音に影響が生じることがあります。また顎の骨を含む切除では、咀嚼や顔面の形態にも影響が及ぶことがあります。そのため、頭頸部再建では機能回復を重視した再建計画が必要になります。


頭頸部再建で行われる主な手術方法

皮弁再建や骨移植による組織修復

頭頸部の再建では、欠損した組織の種類や範囲に応じてさまざまな手術方法が選択されます。代表的な再建方法には次のようなものがあります。

皮弁再建による組織修復
骨移植による構造回復
機能回復を重視した総合的再建

皮弁再建では、血流を保った皮膚や筋肉などの組織を移動させて欠損部を補います。これにより、欠損部の組織を安定して修復しながら、機能回復を目指すことができます。

また、顎骨など骨の欠損が生じた場合には、骨移植を組み合わせることで、咀嚼機能や顔面構造の回復を図ることがあります。


頭頸部再建の重要性

生活の質(QOL)を支える再建医療

頭頸部の再建は、再建外科の中でも特に重要な分野とされています。なぜなら、呼吸や食事、会話といった基本的な生活機能に直接関わるためです。

そのため、再建治療では次のような点が重要になります。

生活機能の回復
自然な外観の維持
社会生活への復帰支援

これらを総合的に考慮した治療を行うことで、患者様の生活の質(QOL)をできるだけ維持することが目標となります。

高月整形外科病院・形成外科では、頭頸部がん術後の患者様に対して、機能と整容の両面を考慮した再建治療を検討し、患者様の生活に寄り添った医療を提供しています。


外傷・感染による組織欠損への対応

事故や重症感染によって起こる組織破壊と再建治療

交通事故や重度の外傷、あるいは感染症によって皮膚や軟部組織が大きく損傷すると、体の一部の組織が失われる組織欠損が生じることがあります。こうした状態では、単に傷が大きいというだけでなく、皮膚・筋肉・血管などの組織構造が破壊されている可能性があり、自然な治癒だけでは十分に回復しないこともあります。

高月整形外科病院・形成外科では、このような外傷や感染による組織欠損に対して、損傷の原因や範囲、周囲組織の状態などを医学的に評価し、必要に応じて再建外科治療を検討します。再建治療では、欠損した組織を補いながら、可能な限り機能回復整容改善を目指すことが重要になります。


組織欠損が起こる主な原因

外傷や感染による組織破壊のメカニズム

外傷や感染による組織欠損は、さまざまな要因によって引き起こされます。代表的な原因には次のようなものがあります。

交通事故や外傷による組織破壊
感染による壊死組織の除去
血流障害による組織壊死

交通事故や転倒などによる外傷では、皮膚や筋肉が直接損傷し、広範囲の組織が失われることがあります。また、細菌感染によって組織の炎症や壊死が進行すると、感染を抑えるために壊死組織を外科的に除去する必要が生じることがあります。

さらに、外傷や感染によって局所の血流が低下すると、十分な酸素や栄養が組織に届かなくなり、組織壊死が進行することがあります。このような状態では、損傷部位の自然治癒が難しくなる場合があります。


自然治癒が困難な場合の再建治療

欠損した組織を補う形成外科的アプローチ

外傷や感染によって生じた組織欠損が大きい場合、自然治癒だけでは十分な修復が難しいことがあります。そのような場合には、再建手術によって欠損部位を補う治療が検討されます。

形成外科で行われる主な再建方法には次のようなものがあります。

植皮(皮膚移植)による皮膚再建
皮弁手術による組織移動
筋肉や軟部組織を利用した再建

これらの方法を用いることで、欠損した組織を医学的に補いながら、機能の回復自然な外観の回復を目指すことができます。


高月整形外科病院・形成外科での評価の考え方

損傷の状態を総合的に評価した治療方針

高月整形外科病院・形成外科では、外傷や感染による組織欠損に対して、欠損の大きさだけでなく、次のような点を総合的に評価しながら治療方針を決定します。

欠損の範囲と深さ
局所の血流状態
感染の有無
周囲組織の状態(瘢痕や炎症)
機能障害の有無

これらを総合的に判断し、患者様の状態に合わせた再建方法を選択することが、機能回復と整容改善の両方を目指すうえで重要になります。
 

再建を支える技術:植皮と皮弁

広範囲の皮膚欠損を修復する形成外科の主要技術

外傷、がん手術、感染などによって皮膚や軟部組織が失われた場合、欠損した部分を医学的に補う必要があります。その際に中心となるのが、植皮(皮膚移植)と皮弁手術という2つの再建技術です。

どちらも形成外科における再建外科治療の基本技術であり、欠損の範囲、深さ、血流状態、周囲組織の状態などを総合的に評価しながら選択されます。

高月整形外科病院・形成外科では、患者様の状態や欠損の特徴を丁寧に評価し、機能回復整容改善の両方を目標とした再建方法を検討します。


植皮(皮膚移植)

他の部位の皮膚を移植して欠損を覆う再建方法

植皮とは、体の別の部位から採取した皮膚を欠損部に移植して創部を覆う再建方法です。採取した皮膚は移植先の組織から新たな血流を受けて生着します。

植皮は比較的シンプルな手術方法であり、広い範囲の皮膚欠損に対して用いられることが多い治療です。

主な特徴は次のとおりです。

他の部位の皮膚を移植して欠損部を覆う
比較的シンプルな手術で実施できる
広範囲の皮膚欠損に適用しやすい
創部を早期に閉鎖できる

ただし、植皮では移植した皮膚が新しい血流を得て生着するまで安静が必要になる場合があります。また、移植した皮膚の色調や質感が周囲の皮膚と異なることがあります。


皮弁手術

血流を保った組織移動による高度な再建技術

皮弁手術とは、皮膚や皮下組織、筋肉などを血流を維持したまま移動させて欠損部を修復する方法です。

植皮とは異なり、移動させた組織がもともとの血管とつながっているため、安定した血流が保たれやすく、より自然な組織再建が可能になります。

主な特徴には次のようなものがあります。

血流を保った組織を移動させる再建方法
自然な形態や質感を再現しやすい
組織の強度を維持できる
骨や腱が露出した複雑な欠損にも対応可能

皮弁には、欠損部の近くの皮膚を移動させる局所皮弁や、体の別の部位から組織を移植する遊離皮弁など、さまざまな方法があります。


再建方法の選択

欠損の状態に応じて最適な方法を選択

植皮皮弁手術は、いずれも皮膚欠損を修復する重要な再建技術ですが、それぞれ適した状況が異なります。

再建方法を選択する際には、次のような要素を総合的に評価することが重要です。

欠損の大きさと深さ
血流の状態
骨や腱の露出の有無
周囲組織の柔軟性
整容面への影響

高月整形外科病院・形成外科では、これらの医学的評価をもとに、患者様の生活機能と外観の回復を重視した再建方法を検討しています。

再建外科では、単に創部を閉じるだけでなく、機能整容の両方をできる限り回復させることが重要であり、植皮と皮弁はその中心となる技術とされています。


最適な治療のための医学的評価項目

多角的な医学評価に基づいて再建方法を選択することが重要

再建外科では、欠損した組織を単に修復するだけではなく、機能回復整容改善の両方を実現することが重要です。そのため、再建手術を検討する際には、欠損の状態だけでなく、患者様の機能状態や全身状態を含めた多角的な医学評価が必要になります。

形成外科の診療では、欠損の原因や範囲を正確に把握し、最適な再建方法を選択することが治療成功の重要な要素とされています。実際の臨床でも、組織欠損の大きさ・部位・深さなどを評価し、適切な手術方法を決定することが重要とされています。

高月整形外科病院・形成外科では、患者様一人ひとりの状態を丁寧に評価し、再建の目的や生活への影響を考慮した治療計画を立てることを重視しています。


欠損の状態評価

組織欠損の原因と範囲を医学的に把握する

再建治療では、まず欠損の状態を正確に評価することが重要です。欠損がどのような原因で起こり、どの層まで組織が失われているかによって、適切な再建方法は大きく異なります。

主な評価項目には次のようなものがあります。

欠損の原因(がん/外傷/感染)
欠損の範囲と深さ
局所の血流状態
感染の有無

特に血流状態は再建手術の成功に大きく関わる重要な要素です。血流が十分でない場合、移植した組織の生着が難しくなることがあります。そのため、形成外科では術前に血管の状態を評価し、適切な再建方法を検討することが行われています。


機能評価

生活機能への影響を確認する重要な評価

再建外科では、欠損した組織の修復だけでなく、生活機能の回復を重視した治療が求められます。そのため、患者様の日常生活に関わる機能を事前に評価することが重要になります。

主な評価項目は次のとおりです。

嚥下機能(飲み込み)の状態
発語機能(会話)の状態
歩行機能の状態
日常生活への影響

たとえば頭頸部の手術では、嚥下機能や発語機能が術後の生活の質に大きく影響することが知られています。再建方法の選択や手術範囲は、こうした機能の回復を考慮して決定されることがあります。


全身状態の評価

安全な再建手術のための全身管理

再建手術を安全に行うためには、患者様の全身状態も重要な評価項目です。組織の治癒能力や感染リスクは、全身状態によって大きく影響を受けるためです。

主な評価項目には次のようなものがあります。

栄養状態の確認
基礎疾患の有無
喫煙などの生活習慣
手術への適応性

特に栄養状態糖尿病などの基礎疾患は創傷治癒に影響するため、再建手術を検討する際には重要な判断材料となります。


患者様に合わせた再建治療計画

個別化された形成外科治療

再建外科では、欠損の状態、機能障害、全身状態などを総合的に評価したうえで、患者様一人ひとりに最適化された再建治療計画を立てることが重要です。

高月整形外科病院・形成外科では、

機能回復
整容改善
生活の質(QOL)の向上

を目標に、医学的根拠に基づいた再建治療を検討しています。

このような多角的な評価と計画により、患者様の生活機能と外観の両方をできる限り回復させることが、形成外科における再建医療の重要な役割とされています。

まとめ:生活の質(QOL)を向上させる再建医療

形成外科が担う再建外科治療の重要な役割

これまで解説してきたように、再建外科は単に欠損した組織を修復するだけの治療ではありません。がん手術後や外傷、感染などによって失われた組織を医学的に再構築し、患者様ができるだけ自然な形で日常生活を送れるようにすることを目的とした医療分野です。

形成外科では、皮膚や筋肉、骨などの組織を移植・移動させることで、機能回復整容改善の両方を目指した再建治療を行います。再建医療は患者様の生活に直接関わる重要な治療であり、身体機能だけでなく心理面や社会生活にも大きく影響します。

高月整形外科病院・形成外科では、こうした再建医療の役割を踏まえ、患者様一人ひとりの状態に合わせた専門的な評価と治療計画を大切にしています。


再建外科の3つの目標

機能・整容・生活の質を総合的に改善する治療

再建外科では、次の3つの目標を総合的に考えながら治療を行います。

身体機能の回復
自然な外観の回復
生活の質(QOL)の向上

まず重要となるのが、身体機能の回復です。呼吸、嚥下、発語、歩行、手足の動きなど、日常生活に欠かせない機能をできるだけ維持・回復することが再建外科の重要な役割となります。

次に、自然な外観の回復も重要な治療目標です。体表の欠損や変形は患者様の心理的負担につながることがあり、整容面の改善は社会生活や精神的な安心感にも大きく関わります。

そして最終的な目標は、患者様の生活の質(QOL)を向上させることです。機能と整容の両方を考慮した再建治療によって、患者様が日常生活をより安心して送れるようになることが期待されます。


高月整形外科病院・形成外科での再建医療

患者様一人ひとりに合わせた専門的評価

再建外科治療では、欠損の原因や範囲、機能への影響、全身状態などを総合的に評価することが重要です。

高月整形外科病院・形成外科では、

組織欠損の原因(がん・外傷・感染)
欠損の範囲と深さ
局所の血流状態
機能障害の程度
患者様の全身状態

といった医学的要素を丁寧に確認しながら、患者様一人ひとりに適した再建方法を検討します。

組織欠損や術後の変形に不安を感じている場合は、早い段階で専門医による評価を受けることで、適切な治療方法を検討することができます。

高月整形外科病院・形成外科では、再建外科の専門的視点から、患者様の生活機能と整容の両方を大切にした医療を提供しています。気になる症状がある場合は、医療機関へ相談することが安心につながります。


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